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起業・独立2024年8月14日
弁護士の自宅開業|自宅を事務所にするメリット2つとデメリット3つ
弁護士として独立を考えているものの、開業資金やランニングコストを節約するため、自宅で開業することを検討していませんか?
独立前だと、どの程度の売り上げがあがるのかも不透明ですので、なるべく費用は抑えて開業したいですよね。
弁護士の自宅開業とは、文字どおり、自宅で法律事務所を開業することをいいます。
弁護士の自宅開業のメリットとデメリットは以下のとおりです。
自宅で弁護士業務を行ってみると、いくつかの障害にぶつかることになりますので、工夫しながら業務を行っていく必要があります。
弁護士の自宅開業は、あくまでも一時的な措置であり、自宅開業後は次のステップに進むための準備を進めていきましょう。
弁護士の開業にあたっては、自宅開業以外にも、イソ弁やノキ弁になる、他の弁護士と共同で事務所を開業する、レンタルオフィスを借りるといった選択肢があります。
実は、昨今、弁護士の増加に伴い競争の激化の中で、自宅での開業を選択する弁護士も出てきています。
今回は、弁護士の自宅開業について、自宅を事務所にするメリット2つとデメリット3つを解説していきます。
具体的には、以下の流れで説明していきます。
この記事を読めば、弁護士の自宅開業についてよくわかるはずです。
目次
1章 弁護士の自宅開業とは|自宅を法律事務所とすること
弁護士の自宅開業とは、文字どおり、自宅で法律事務所を開業することをいいます。
自宅を法律事務所とすることも、とくに禁止はされていません。
弁護士会に自宅住所を法律事務所として届け出ることで、自宅を法律事務所とすることができます。
個人事業主である士業ならではの柔軟な働き方と言えるでしょう。
ただし、弁護士の自宅開業については、事務所を借りて開業する場合と異なる点も多く存在しますので、その特色を理解したうえで業務をしていく必要があります。
2章 弁護士の自宅開業のメリット・デメリット
弁護士の自宅開業には、メリットもありますが、デメリットも多いです。
弁護士の自宅開業のメリットとデメリットを整理すると以下のとおりです。
それでは、これらのメリットとデメリットについて順番に説明していきます。
2-1 メリット1:費用がかからない
弁護士の自宅開業のメリットの1つ目は、費用がかからないことです。
まず自宅で開業することになるので、敷金や礼金、内装工事費などの費用を節約することができます。
また、事務所家賃も節約することができますので、ランニングコストを大きく下げることができます。
そのため、費用がかからないというメリットがあります。
2-2 メリット2:通勤時間がかからない
弁護士の自宅開業のメリットの2つ目は、通勤時間がかからないことです。
自宅で開業した場合には、行き帰りの通勤時間を節約することができます。
1日1時間程度の時間の余裕が生まれることになります。
そのため、自宅から事務所への移動時間がなくなるということはメリットでしょう。
2-3 デメリット1:依頼者や相手方を事務所に呼べない
弁護士の自宅開業のデメリットの1つ目は、依頼者や相手方を事務所に呼べないことです。
法律相談や打ち合わせの際には、依頼者と面談をする必要があります。
また、相手方によっては、交渉の際に直接会って話したいなどと申し出てくる方もいます。
しかし、自宅が事務所だと、家に呼ぶことも躊躇われてしまい困ることになります。
2-4 デメリット2:自宅住所が公開されてしまう
弁護士の自宅開業のデメリットの2つ目は、自宅住所が公開されてしまうことです。
日本弁護士連合会の弁護士情報検索では、事務所情報を見ることができ、事務所情報の中には「住所」も含まれています。
そのため、自宅を住所として登録すると、WEB上から簡単に自宅の住所を見られてしまうことになります。
また、訴状や答弁書に送達先住所を記載することになりますので、これによっても自宅の住所が広く知られてしまうことになります。
このように弁護士のプライバシーが害されてしまうというデメリットがあります。
2-5 デメリット3:顧客からの信頼を得られない
弁護士の自宅開業のデメリットの3つ目は、顧客からの信頼を得られないということです。
事務所を借りていないと事件を安心して任せることができるだけの処理体制が整っているのか不安に思われてしまうことがあります。
弁護士の数も増えていて、弁護士も顧客から選ばれる立場となってしますので、信頼を得られないというのは大きなデメリットとなります。
3章 自宅開業中の弁護士業務のやり方
自宅で弁護士業務を行ってみると、いくつかの障害にぶつかることになりますので、工夫しながら業務を行っていく必要があります。
例えば、自宅開業で業務をやる際に工夫しながら行うべき点としては、以下の3つが挙げられます。
それでは、これらについて順番に説明していきます。
3-1 やり方1:自宅電話とは別の固定電話番号を用意する
自宅開業で弁護士業務をやる際には、電話については自宅電話と分ける必要があります。
プライベートの電話と区別する必要がありますし、事務所名等を告げないと家電をした方が混乱してしまう可能性があります。
また、自宅では事務員を雇用することも難しいことが多く、ワンオペで事務所を回すことになりますので、電話に出ることが難しいことも増えてきます。
そのような場合には、電話代行サービスを利用することがおすすめです。比較的安価に電話対応をしてもらうことができ、業務の効率も上がることになります。
3-2 やり方2:面談はオンラインや弁護士会を利用する
自宅で開業する際には、面談が必要な際にはオンラインや弁護士会を利用することになります。
最近ではオンラインミーティングも普及してきたため、打ち合わせや相談でもオンラインを活用することで、自宅でも対応しやすくなってきました。
もし対面での面談が必要な場合には、弁護士会の面談室などを利用する先生が多いでしょう。
3-3 やり方3:守秘義務や情報管理に注意する
自宅で開業する際には、守秘義務や情報管理も注意する必要があります。
家族に事件の内容が漏れてしまわないように書斎など仕事用の部屋を用意するようにした方がいいでしょう。
また、仕事用の書類について、プライベートの書類と混ざってなくしてしまわないに事件記録を保管する場所を決めるなどしておく必要があります。
4章 弁護士の自宅開業後に準備すべきこと
弁護士の自宅開業は、あくまでも一時的な措置であり、自宅開業後は次のステップに進むための準備を進めていきましょう。
自宅で弁護士業務をやり続けていても、業務の規模は大きくならず、経営は中々楽にならないためです
例えば、弁護士の自宅開業後に準備すべきこととしては、以下の3つがあります。
それでは、これらの準備について順番に説明していきます。
4-1 準備1:ホームページの作成
弁護士の自宅開業後に準備すべきことの1つ目は、ホームページの作成です。
ホームページを作ることで事務所の存在と名前を公にすることができますので、顧客にも安心を与えやすくなります。
また、ホームページを作成することで事務所の情報も発信しやすくなります。
弁護士のホームページについては、以下の記事で詳しく解説しています。
4-2 準備2:集客力の向上
弁護士の自宅開業後に準備すべきことの2つ目は、集客力の向上です。
弁護士業務をやっていく大前提として、案件の依頼を獲得しなければ始まりません。
ホームページを作成したら、定期的にコンテンツをアップして、適切に運営していくことで、集客力を蓄積していくことがきます。
また、異業種交流会等に参加して地道に人脈を築いていき紹介により案件を獲得するという手法もあります。
弁護士の集客については、以下の記事で詳しく解説しています。
4-3 準備3:開業資金の準備
弁護士の自宅開業後に準備すべきことの3つ目は、開業資金の準備です。
事務所を借りるためには初期費用が必要であり、安心して事務所を経営していくためには数か月分収入がなくても事務所を維持できるだけの余力が必要となります。
弁護士の独立の際の初期費用は270万円~580万円程度となりますので、少なくともこの程度の準備は必要となってきます。
弁護士の独立の際の初期費用については、以下の記事で詳しく解説しています。
5章 弁護士の自宅開業以外の選択肢
弁護士の開業にあたっては、自宅開業以外にも、選択肢があります。
通常のテナントを一人で借りることになると月20万円~月30万円程度の賃料がかかってしまいますが、自宅開業以外にも賃料を節約する方法はあるのです。
例えば、弁護士の自宅開業の以外の選択肢としては、以下の3つがあります。
それでは、これらの選択肢について順番に説明していきます。
5-1 選択肢1:イソ弁・ノキ弁
弁護士の自宅開業以外の選択肢の1つ目は、イソ弁・ノキ弁です。
事務所を維持できるだけの売り上げに足りていない場合には、イソ弁やノキ弁として、他の事務所に所属するということが考えられます。
安定して資金もためやすいというメリットがありますが、一方で、この方法だと他の事務所の看板で仕事をするため自分の顧客を作りにくいというデメリットもあります。
もし、イソ弁やノキ弁をやりながら、独立の準備をするという場合には、匿名でWEBサイトを製作しておき、コンテンツを作っていくという方法もあります。
この辺はWEBサイトの制作業者にも相談しながら進めるといいでしょう。
5-2 選択肢2:共同事務所
弁護士の自宅開業以外の選択肢の2つ目は、共同事務所として開業することです。
同期や先輩の弁護士と共同代表として事務所を開業するという方法もあります。
賃料を折半すれば、ランニングコストは半分になります。
ただし、共同代表については、事務所規模が大きくなるにつれて確執が生じやすくなります。
利益や経費の分配等について、しっかりと取り決めておき不公平がないようにした方がいいでしょう。
5-3 選択肢3:レンタルオフィス
弁護士の自宅開業以外の選択肢の3つ目は、レンタルオフィスで開業することです。
レンタルオフィスとは、椅子や机等の必要な備品を備えた一室を借りるものです。
ビルオーナーからテナントを借りるよりも、初期費用とランニングコストを大きく下げることができます。
月額10万円前後で借りられる物件もありますので、利用するハードルは低くなっています。
実際に私も最初はレンタルオフィスで事務所を開業して、自分のペースでテナントの物件を探していました。
自宅開業の次のステップとして、レンタルオフィスを検討してみるといいでしょう。
なお、昨今では、レンタルオフィスを利用する場合には、弁護士会への届出の際には、その旨を届け出るよう求められることがあります。
届け出の際に、レンタルオフィスの防音性能や郵便受けの独立性等を確認されることがあります。
6章 弁護士が独立する際のWEBサイト制作はリバティ・ベル株式会社にお任せ!
リバティ・ベル株式会社は、弁護士が代表取締役を務める会社であり、弁護士のWEBサイト制作に力を入れています。
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是非、先生方が独立するにあたって法律事務所の財産となるホームページを制作させていただければ幸いです。
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料金表については、以下のページから確認いただくことができます。
WEBサイト制作 | リバティ・ベル株式会社 (libertybell-corp.com)7章 まとめ
以上のとおり、今回は、弁護士の自宅開業について、自宅を事務所にするメリット2つとデメリット3つを解説しました。
この記事の要点を簡単に整理すると以下のとおりです。
この記事が弁護士の自宅開業に悩んでいる方の助けになれば幸いです。
以下の記事も参考になるはずですので読んでみてください。