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起業・独立2024年8月15日
弁護士の独立費用はいくら?開業資金の貯め方と開業費用節約のコツ4つ
弁護士が独立するにはどのくらいの費用がかかるのか知りたいと悩んでいませんか?
実際に独立してみないことになどのくらいの売り上げがあがるのか分かりませんし、可能な限り費用は抑えたいですよね。
弁護士独立の開業費用は、270万円~580万円程度となります。
これとは別に運転資金として、毎月50万円~100万円程度の費用が必要となってきます。
レンタルオフィスを利用して独立する場合には、必要な開業費用や運転資金は上記よりも少なくなります。
弁護士独立の開業費用と運転資金を節約するにはコツがあり、よく考えずに払っていると青天井に費用が嵩んでいくことになります。
弁護士独立の費用を貯めるには、アソシエイト時代に貯めるのが王道ですが、十分な準備期間がない場合には自宅開業や融資を受けるといった方法もあります。
実は、弁護士の独立の際の費用については、むやみやたらに節約すればいいというわけではなく、相場をおさえたうえで、費用をかける部分にはしっかりと費用をかけていく必要もあります。
この記事をとおして、弁護士の独立の際の費用が一般にどのくらい必要なのかということを知っていただければ幸いです。
今回は、弁護士の独立費用はいくらかを説明したうえで、開業資金の貯め方と開業費用節約のコツ4つを解説していきます。
具体的には、以下の流れで説明していきます。
この記事を読めば、弁護士独立の際に何にいくらかければいいのかがよくわかるはずです。
目次
1章 弁護士独立の開業費用は270万円~580万円
弁護士独立の開業費用は、270万円~580万円程度となります。
弁護士業務を始めるにあたり必要な設備や機器は、一般的なオフィス環境で揃らえられるものであり、特殊な機械や高額な設備は必要ありません。
また、一人でも独立して業務を始めることができますので、大規模なスペースや多くのスタッフも必要としません。
弁護士は独立するにあたって非常に恵まれた業態であるといえるでしょう。
例えば、弁護士独立の開業費用としては、以下のような費用があります。
1-1 開業費用1:事務所を借りる際の敷金や保証金|120万円~250万円
弁護士が事務所を借りる際には、敷金や保証金、礼金、仲介手数料、火災保険などが必要です。
とくに、事務所の立地が重要です。交通の便が良い場所や、クライアントがアクセスしやすいエリアは賃料が高くなる傾向があります。
事務所を借りる際の敷金や保証金・礼金については、以下のような相場観となります。
例えば、月額20万円の事務所を借りるのであれば、初期費用は161万~182万円となります。
1-2 開業費用2:事務所設備工事費(内装費用)|70万円~150万円
弁護士が事務所を開業する際には、電話やLANの配線、電源工事、相談室の内装、防災設備の設置などの内装費用がかかります。
設備工事においては、将来的な拡張や事務所の成長を見越して設計を行うとよいでしょう。
また、防音対策やプライバシー保護のための工事も必要になることがあり、とくに法律事務所ではクライアントとの機密性を確保することが大切です。
内装費用については、以下のような相場観となります。
1-3 開業費用3:オフィス用品費|50万円~100万円
弁護士が開業して業務をするには、事務机や椅子、パーテーション、会議用の机、書庫、ビジネスフォンなどのオフィス用品も必要になってきます。
事務所の効率を高めるためには、オフィス用品の質や機能性も重要です。
オフィス用品費としては、以下のような相場観となります。
1-4 開業費用4:事務所ホームページ制作費|30万円~80万円
弁護士が独立する際には、ホームページは不可欠となっています。
ホームページがないと、しっかりとした事務所なのか、相談者や依頼者、顧問先も不安を感じてしまいがちです。
また、戦略的にホームページを活用していくことで、安定した売り上げを確保しやすくなります。
例えば、名刺代わりのシンプルなホームページであれば、30万円~50万円程度が相場です。
集客まで考えているのであれば、50万円~80万円程度はかけた方がいいでしょう。
リバティ・ベル株式会社では、このような名刺代わりのホームページ(コーポレートサイト)やコンテンツからの集客を目的としたホームページ(オウンドメディア)の制作を承っております。
WEBサイト制作|リバティ・ベル株式会社2章 弁護士独立後(開業後)の運転資金は月額50万円~100万円
弁護士独立後の運転資金は、月額50万円~100万円程度となります。
弁護士は、在庫管理や製造コストもないため、比較的、安価な業態とはなっています。
もっとも、独立前に月額50万円~100万円程度を毎月払えるかと問われると不安に感じてしまう方もいるでしょう。
具体的には、弁護士独立後の運転資金としては、以下のような費用があります(弁護士1人と事務員1名を想定しています)。
それでは、これらの運転資金について順番に説明していきます。
2-1 運転資金1:事務所の賃料|月額15万円~30万円
独立した際の大きな固定経費の一つは、事務所の賃料です。
テナントを借りるには共益費や消費税も必要となるため、月額15万円~30万円程度かかります。
費用を抑えたい場合は、独立当初にレンタルオフィスを利用するか、自宅を事務所にすることも検討できます。
2-2 運転資金2:事務員の給与|月額22万円~28万円
次に重要な固定経費は、事務員の給与です。
正社員を雇用する場合、社会保険料を含めて月額22万円~28万円程度が必要です。
コスト削減のために、独立初期には事務員を雇わず、自身で業務を行うか、パートタイムのスタッフを採用することも一つの方法です。
2-3 運転資金3:コピー機のリース代|月額1万円~1万5000円
コピー機は、裁判所に提出する書類の印刷や複写に必要なため、欠かせない設備です。
リース代として月額1万円~1万5,000円が一般的です。
コストをさらに削減するために、5万円~10万円程度のレーザープリンターを購入する選択肢もあります。
しかし、主張書面や証拠を大量に印刷するコストを考えれば、複合機とした方が経済的でしょう。
2-4 運転資金4:通信費|月額2万円~3万円
電話代、FAX、インターネット代など、通信に関する費用が月額2万円~3万円程度かかります。
弁護士業務をしていくうえで、通信費は必須のものと言えるでしょう。
電話代行サービスを利用すると、さらに月額1万~1万5,000円の追加費用が発生しますが、業務の効率化することが可能です。
2-5 運転資金5:光熱費|月額1万円~1万5000円
事務所運営に必要な電気や水道代などの光熱費は、月額1万円~1万5,000円程度です。
これは、事務所の規模や使用する設備によって金額は変わってきますが、冷蔵庫や照明、エアコン、複合機、PCの使用などにより、どうしても一定程度はかかってしまいます。
2-6 運転資金6:広告費|月額0円~30万円
広告費は、事務所の集客方法や取り扱う分野によって異なります。
ポータルサイトへの登録やオンライン広告を利用する場合、月額数万円から30万円程度の費用がかかることがあります。
反対に、事務所のホームページを活用したり、口コミを重視したりすることで、広告費を抑えることも可能です。
2-7 運転資金7:弁護士会費|月額5万円
弁護士会費は、地域や加入する団体によって異なりますが、会館補修資金なども含めれば、一般的には月額5万円程度がかかります。
また、公益活動などをしない場合には、更に毎年10万円程度の会費を徴収される弁護士会もあります。
これは、弁護士としての活動を維持するための必要経費です。
2-8 運転資金8:判例検索|月額5000円~1万円
判例検索サービスの利用には、月額5,000円~1万円の費用がかかります。
独立初期には、キャンペーンを活用して費用を抑えることができる場合もあります。
2-9 運転資金9:雑費|月額1万円~3万円
文房具や印刷用紙、来客用のお茶など、日常業務に必要な雑費が月額1万円~3万円程度発生します。
3章 弁護士がレンタルオフィスで独立した場合の初期費用と運転資金
弁護士がレンタルオフィスを利用して独立する場合には、必要な開業費用や運転資金は上記よりも少なくなります。
レンタルオフィスとは、椅子や机等の必要な備品を備えた一室を借りるものです。
レンタルオフィスの場合には、初期費用として入会金や保証金が必要となってきます。初期費用として必要な金額は、10万円~30万円程度です。
また、レンタルオフィスの場合でも、毎月の賃料を支払う必要があります。部屋の大きさにもよりますが、弁護士1名・事務員0人程度の規模だと、8万円~15万円程度となります。
通信費や光熱費も上記の賃料に含まれていることが多いです。
そのため、現在の売り上げからはテナントを借りることが難しい場合には、レンタルオフィスを利用することも選択肢となります。
ただし、レンタルオフィスを利用する場合には、相談室や郵便物の機密性などに十分に注意をする必要があります。
4章 弁護士独立の開業費用と運転資金を節約するコツ4つ
弁護士独立の開業費用と運転資金を節約するにはコツがあり、よく考えずに払っていると青天井に費用が嵩んでいくことになります。
弁護士費用を節約するコツとしては、以下の4つがあります。
それでは、これらのコツについて順番に説明していきます。
4-1 コツ1:毎月の広告費をかけすぎない
弁護士独立開業のコツの1つ目は、毎月の広告費をかけすぎないことです。
運転資金の中でとくに高額となりやすいのは、広告費です。
よくあるのが大量のポータルサイトに登録したり、リスティング広告に多額の費用をかけたりしてしまう場合です。
毎月数十万円の広告費用をかけてしまうと、その分、多くの売り上げをあげなければいけなくなってしまい、自分の首を絞めることになってしまいます。
そのため、毎月の高額の広告費をかけずに集客をする方法を確立することが先決です。
4-2 コツ2:費用をかける部分のメリハリをつける
弁護士独立開業のコツの2つ目は、費用をかける部分のメリハリをつけることです。
節約する際には無暗に節約をするのではなく、必要な部分にはしっかりと費用をかけていくことも大切です。
例えば、顧客から見えるエントランスや相談室などについては、事務所の信頼にも直結しますので費用を節約しすぎない方がいいでしょう。
また、事務所のホームページについても、自社で運用していけば、ほとんどランニングコストをかけずに安定した問い合わせを獲得できるようになりますので、初期費用を抑えるべきではありません。
堅実なホームページを作成しておくことが、結果的に広告費の節約につながるのです。
4-3 コツ3:オフィス用品は後から買い足していく
弁護士独立開業のコツの3つ目は、オフィス用品は後から買い足していくということです。
最初からオフィス用品を充実させようとすると費用が嵩んでしまうことになります。
弁護士業については、身一つあれば業務を行うことは可能です。
まずは外から見える部分について優先して費用を注いでいった方がいいでしょう。
4-4 コツ4:事務員なし又はアルバイト採用から始める
弁護士独立開業のコツの4つ目は、事務員なし又はアルバイト採用から始めることです。
事務員の人件費についても、運転資金の中で大きな割合を占める費用です。
独立当初の業務が少ない段階では、まずは事務員なしで業務を回していくということで足りるでしょう。
少しずつ規模が大きくなってきたら、アルバイトとして事務員を採用し、次第に正社員として採用することを目指していくということが穏当です。
5章 弁護士独立の開業資金の目安と貯め方3つ
弁護士が独立する際に用意しておくべき開業資金の目安は、600万円~1200万円程度です。
初期費用(270万円~580万円)に加えて、6か月分程度(300万円~600万円)のランニングコストについては余裕を持たせておくといいでしょう。
例えば、弁護士独立の開業資金の貯め方としては、以下の3つです。
それでは、これらについて順番に説明していきます。
5-1 貯め方1:アソシエイト時代に貯める
弁護士独立の開業資金の貯め方の1つ目は、アソシエイト時代に貯めることです。
即独でなければ、通常、5年程度のアソシエイト経験を経てから独立する方が多いでしょう。
アソシエイト時代は毎月固定の報酬が支払われ、生活も安定しやすいため、その期間に少しずつ独立資金を貯めておくといいでしょう。
独立する直前期では個人事件なども増えてくるでしょうから、その報酬を独立資金に充てるといいでしょう。
5-2 貯め方2:自宅開業をして貯める
弁護士独立の開業資金の貯め方の2つ目は、自宅開業をして貯めるという方法です。
開業資金が貯まる前に独立せざるを得ない場合には、自宅開業という選択肢もあります。
初期費用もランニングコストもほとんどかかりませんので、独立のハードルを大きく下げることができます。
ただし、自宅開業ですと顧客からの信頼を獲得しづらく、集客力も向上しないため、あくまでも自宅開業はステップアップのための準備期間とするといいでしょう。
5-3 貯め方3:融資や事業ローンで調達する
弁護士独立の開業資金の貯め方の3つ目は、融資や事業ローンで調達する方法です。
弁護士協同組合の融資制度を利用することです。
低い利率での融資を斡旋してもらうことができます。例えば、神奈川県弁護士会の場合には、以下のとおりです。
融資制度(組合員のみ) | 神奈川県弁護士協同組合 (kanabenkyo.com)他にも、日本政策金融公庫からの融資を利用することも考えられます。
比較的低い利率で1000万円以上の借り入れをできる場合もあります。
6章 実際の開業費用の例【体験談】
私が、独立開業する際には、当初、レンタルオフィスから始めました。
まずは、独立してみて業務の売り上げや規模に合わせて、テナントを探したいと考えたためです。
レンタルオフィスの初期費用は保証金10万円程度でした。長期間居るつもりはなかったため準備期間と捉えて月額5万円の一番狭い部屋を借りました。
レンタルオフィスで業務をしながら半年程度かけてゆっくりとテナントを見て回り無事に良い物件を見つけたので、そこに移転することにしました。
移転後のオフィスは弁護士2名、事務員3名程度が業務出来る程度のスペースで探しました。
移転にかかった費用は、敷金や補償金、設備工事費、オフィス用品費など諸々あわせて650万円程度です。
コピー機をリースではなく、一括で購入することにしたため、初期費用が少し嵩むことになりました。
7章 弁護士が独立する際のWEBサイト制作はリバティ・ベル株式会社にお任せ!
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料金表については、以下のページから確認いただくことができます。
WEBサイト制作 | リバティ・ベル株式会社 (libertybell-corp.com)8章 まとめ
以上のとおり、今回は、弁護士の独立費用はいくらかを説明したうえで、開業資金の貯め方と開業費用節約のコツ4つを解説しました。
この記事の要点を簡単に整理すると以下のとおりです。
この記事が独立した際の費用について悩んでいる弁護士の先生の助けになれば幸いです。
以下の記事も参考になるはずですので読んでみてください。