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起業・独立2024年5月3日
起業のやり方マニュアル|起業の手順を4ステップで簡単に解説【起業方法がわからない方向け】
起業のやり方がわからずに悩んでいませんか?
一度は、起業したいと考えたことがある方は多いかもしれませんが、具体的な手順がイメージしにくいですよね。
起業のやり方には、個人事業としてする方法と法人としてする方法があります。
いずれにしても、起業の手順は以下の4ステップとなります。
起業のやり方については、職種ごとにポイントがあります。起業と言っても、コーチングや飲食店、ネットビジネス、スタートアップ、塾など多種多様だからです。
起業の費用としては、個人事業主であれば0円~、株式会社であれば24万円程度~(合同会社であれば10万円~)可能です。
しかし、これは本当に起業をするだけの費用であり、実際に事業を開始するためには別途数十万円~数百万円程度のコストがかかります。
起業の9割が失敗などと言われることもありますが、その真偽は措いておくとしても、起業を成功させるためには、十分な対策と準備、分析が必要となります。
実は、起業の方法や手順は、皆さんが考えているような複雑なものではなく、とてもシンプルです。
この記事では、起業方法が分からない方向けに、可能な限りわかりやすく起業のやり方を説明していきます。
この記事が、起業したいと考えた場合にまず初めに読んでいただけるような記事になれば幸いです(随時情報を加筆・修正してアップデートしていく予定です)。
今回は、起業方法がわからない方向けに起業の手順を4ステップで簡単に解説していきます。
具体的には、以下の流れで説明していきます。
この記事を読めば、起業のやり方がよくわかるはずです。
目次
1章 起業のやり方(方法)2つ|個人事業主と法人
起業のやり方には、個人事業としてする方法と法人としてする方法があります。
個人事業主による起業とは、法人を設立せずに、個人で事業を営んでいる方のことを言います。
法人とは、法律により法人格を付与された団体のことをいいます。例えば、株式会社や合同会社がこれに当たります。
起業を行う上で、個人事業主と法人の違いをまとめると以下のとおりです。
このように、個人事業主については、手続きが簡単で、開業費用や維持費などを抑えやすい傾向にあります。
一方で、法人については、社会的信用が高く、法人税の最大税率は23.2%にとどまり、有限責任というメリットがあります。
そのため、一人で小規模に起業をするのであれば、まずは個人事業主から始め、規模が大きくなるにつれて法人化していけばよいでしょう。
他方で、複数人により起業をする場合や当初より相当程度の規模により事業を行っていくことを想定している場合には、最初から法人を設立することも考えられます。
2章 簡単な起業の手順4ステップ
起業の方法や手順は、皆さんが考えているような複雑なものではなく、とてもシンプルです。
具体的には、起業の手順は以下の4ステップとなります。
それでは、各ステップについて順番に説明していきます。
2-1 ステップ1:何で起業するかやることを決める
起業のステップ1は、何で起業するやることを決めることです。
起業は目的を達成する一つの方法にすぎませんので、何をするかも決めずに起業をしても上手くいきません。
あなたのビジネスの根幹となる部分となりますので、何をするかということが今後を大きく左右することになります。
例えば、何で起業をするかを考えるにあたっては、以下のようなことを行っていくといいでしょう。
2-1-1 アイディアを書き出す
まず、何で起業するかを決めるにあたって、ビジネスアイディアを書き出して文字にしていきましょう。
WORDなどで構いませんので、アイディアを思いつくたびに、どんどんメモに書いていきます。
文字にお書き起こすことによって自分の思考が整理されますし、自分のビズネスの欠点や新しいアイディアも見えてきます。
2-1-2 ChatGptなどで壁打ち
次に、ChatGptなどで壁打ちをするということもおすすめです。
思いついたビジネスアイディアについて課題の洗い出し、解決方法等について、ChatGptは役に立ちます。
例えば、「~をするにあたりビジネス上の課題は?」等と質問をすると、課題が箇条書きで示されることになります。
自分で感じていた課題もあれば見落としていた課題が出てくることもあります。
自分のビジネスプランの精度を高めて、ただ考えているだけでは思いつかなかったような事項についても詰めていきましょう。
2-1-3 他の人からもアイディアへの意見をもらう
自分自身でアイディアについて検討を行った後は、他の人からもアイディアへの意見をもらうことも大切です。
他の人からも意見をもらうことで、自分自身では思いつくことができなかった新しい視点が見つかることもあるためです。
自分にはない視点からの検討も踏まえることで、より深みのある洗練されたアイディアになっていきます。
2-1-4 許認可等の法規制のチェックなどを行う
最後に、許認可等の法規制をチェックしておくことも大切です。
競合が少なかったり、他の企業が行っていなかったりするビジネスについては、厳しい法規制が設けられている場合もあります。
ビジネスを始める段階やビジネスを始めた後の段階で、実は許認可等の法規制があったという事態は避けなければなりません。
そのため、アイディアを思いついたら、事業計画を立てる前に、許認可等の法規制のチェックもしておきましょう。
2-2 ステップ2:事業計画を立てる
起業のステップ2は、事業計画を立てることです。
ステップ1で決めたアイディアを具体化するために計画を立てていくことになります。
事業計画は、事業を行うにあたって必要なコストを把握するのに役立ちますし、利益の見通しを立てたり、進捗管理を行ったりするうえでも不可欠です。
事業計画を立てるにあたっては、以下のような作業を行っていきます。
2-2-1 競合分析を行う
事業計画を立てるにあたっては、競合分析を行うことが必要となります。
まず、インターネット検索などで、競合となる会社がいるのかどうか、その情報をリサーチします。
次に、競合他社の商品を購入、サービスの体験、現地の視察等を行います。
視点を決めて、複数の競合の比較表のようなようなものを作成すると、より質の高い競合分析を行うことができるでしょう。
これらの分析を踏まえて、自社が競合に勝つことができる強みを考えていくことになります。
2-2-2 ペルソナ設定(顧客やターゲットを決める)
事業計画を立てるにあたっては、ペルソナ設定を行うことが必要です。
ビジネス上におけるペルソナというのは、商品やサービスを利用する典型的なユーザー像のことをいいます。
ニーズの分析や商品・サービスの開発、訴求の方法を考えていくにあたり、ペルソナの設定は不可欠です。
例えば、顧客は企業や事業主を対象とするのか、それとも一般の消費者を対象とするのかなどを考えます。
また、企業や事業主を対象とするのであれば、どのような業態でどの程度の規模のビジネスを行っている者を対象とするのかなどを詰めていきます。
一般の消費者の場合も同様で、顧客として想定される性別、年齢、年収、家族構成、居住地域などを詰めていくことになります。
2-2-3 商品やサービスを決める
事業計画を立てるにあたっては、商品やサービスを決めることになります。
競合分析やペルソナの設定を踏まえて、どのような商品やサービスを売っていくのかということを考えます。
ユーザーのニーズに合致して、他社よりも優れた商品・サービスを販売していきましょう。
価格についても競合を分析したうえで適正な金額とする必要がありますが、当然、事業を継続できるだけの収益性を備えた金額にする必要があります。
2-2-4 集客方法を決める
事業計画を立てるにあたっては、集客方法も決めておきましょう。
競合分析、ペルソナ設定、商品やサービスの決定をしたら、どのようにして顧客を集めていくのかを考えます。
WEBサイトを通じて、集客を行っていくというのも一つの方法です。例えば、オウンドメディアを通じた情報発信、ポータルサイトへの登録、リスティング広告等の手段があります。
他にも、地道にアポイントをとって営業を行ったり、交流会に参加してコネクションを広げたりという手法もあります。
更には、セミナーを企画する等、イベントを行って顧客との接点を持つ方法もあります。
自分のビジネスにあった集客方法を考えましょう。
2-2-5 売り上げや経費の見通しを立てる
事業計画を立てるにあたって、重要なのは売り上げや経費の見通しを立てることです。
競合分析、ペルソナ設定、商品やサービスの決定、集客方法の決定まで行ったら、ビジネスのイメージが相当程度具体化することになります。
起業した後、売り上げがどの程度伸びていくのか、開業初期段階から軌道に乗るまでの推移を考えましょう。
この時期には商品やサービスがどの程度売れて、いくらの売り上げになるといった計算を行っていくことになります。
また、開業初期に必要な資金や開業後のランニングコストについても、想定される金額を計算していきます。
これによって、想定通りにいけば、どの程度の利益が見込まれるのかなどが見えてくることになります。
2-3 ステップ3:開業・設立手続きをする
起業のステップ3は、開業・設立手続きをすることです。
開業するには、個人事業主と法人、いずれの場合も必要な手続きがあります。
以下では、それぞれ区別して説明していきます。
2-3-1 個人事業主の手順
個人事業主の開業の手続きは、税務署への開業届の提出です。
開業した場合には1か月以内に、納税地の税務署に「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出する必要があります。
「個人の開業・廃業等届出書」については、国税庁のホームページから簡単にダウンロードすることができます。
(出典:国税庁|個人事業の開業・廃業届出書.pdf (nta.go.jp))
また、個人事業主として、事業を開始するにあたり、初年度から確定申告を青色申告で行いたい場合には、「所得税の青色申告承認申請書」も併せて提出しましょう。
青色申告とは、定められた帳簿を用意して記帳する等の要件を守ることで、特別控除(最大65万円)等の特典を受けることができる制度です。
「所得税の青色申告承認申請書」の書式は国税庁のホームページからダウンロードすることができます。
(出典:国税庁|所得税の青色申告承認申請書.pdf (nta.go.jp))
2-3-2 法人の手順
法人には様々な種類がありますが、起業に当たり用いられることが多い、株式会社と合同会社について説明します。
法人の設立については、以下のような手順で行うことになります。
ただし、設立の手続きについては、自分で調べながらやると時間がかかってしまうため、司法書士に依頼することを検討してもいいでしょう。
2-4 ステップ4:事業を開始する
起業のステップ4は、事業を開始することです。
事業の開始当初について、行うべきことを整理すると以下のとおりです。
それでは順番に説明していきます。
2-4-1 WEBサイトの制作
事業開始の際に行うべきことの1つ目は、WEBサイトの制作です。
コーポレートサイト(公式ホームページ)の制作には、2~3か月間を要します。
起業した際の挨拶メールなどに、WEBサイトのURLを貼ることができれば、訴求力は格段に高くなります。
また、公式ホームページのドメインは、メールアドレスの設定などにも用いることができます。
ドメインの取得の方法やメールアドレスの設定方法については、制作をお願いした業者から教えてもらうことができるはずです。
リバティ・ベル株式会社では、コーポレートサイト(公式ホームページ)の制作を承っております。
WEBサイト制作|リバティ・ベル株式会社2-4-2 名刺の作成
事業開始の際に行うべきことの2つ目は、名刺の作成です。
起業当初は、何かと配ることも多いので、名刺を作っておきましょう。
2-4-3 事業所・事務所の確保
事業開始の際に行うべきことの3つ目は、事業所・事務所の確保です。
業務を開始するにあたっては、業務を行う場所が必要なためです。
業務を行う場所は、集客や売り上げにも大きく影響していきます。
また、事務所の賃料は固定費の中でも大きなものですので、どの程度の規模、広さ、価格の事務所を確保するかは事業計画を踏まえて慎重に判断した方が良いでしょう。
コストを抑えるという観点からは、個人事業主として、コンパクトに起業を行うのであれば、最初は、自宅やレンタルオフィスを利用することも考えられます。
2-4-4 銀行口座の開設
事業開始の際に行うべきことの4つ目は、銀行口座を開設することです。
起業して取引を開始するにあたっては、事業用の銀行口座を開設した方が良いでしょう。
法人であれば、法人名義の銀行口座を作りましょう。手続きに1か月程度かかりますので、早めに開設手続きをしましょう。
個人事業主であっても、プライベートの銀行口座と事業用の銀行口座は分けた方が良いでしょう。取引内容が分かりにくくなってしまうと、確定申告の際などに困ることになるためです。
2-4-5 商標の出願
事業開始の際に行うべきことの5つ目は、商標の出願です。
今後、事業を行っていくと、あなたが付けた会社の名前やビジネスの名前に信頼や評判が蓄積していき、ブランディングが行われていきます。
あとから、同じ名前の会社を作られたり、同じ名前のビジネスをされたりすることを防ぐためにも、商標の登録は大切となります。
商標の申請が可能かどうかについては、Jplatで確認しておきましょう。
特許情報プラットフォーム|J-PlatPat [JPP] (inpit.go.jp)商標申請については1区分であれば、申請費用で1万2000円、登録料で3万2900円(10年)です。
現在、商標登録は審査に1年以上かかるため、早めに申請しておくといいでしょう。
2-4-6 開業の挨拶
事業開始の際に行うべきことの6つ目は、開業の挨拶です。
これまでお世話になった方々や友人、知人に開業した旨のメールや手紙等を送ります。
事業を行うにあたっては、あなたがそのようなビジネスをしているということを少しでも多くの方に知っていただく必要があるためです。
関連のある業種の方などから、顧客や仕事を紹介してもらえるようなこともあります。
2-4-7 集客の開始
事業開始の際に行うべきことの7つ目は、集客の開始です。
ビジネスを行うにあたっては、顧客がいなければ始まりません。
どれだけ優れた商品やサービスがあっても、顧客がいなければ何の意味もないのです。
例えば、開業後、オウンドメディアなどで情報を発信したり、リスティング広告を出したり、セミナーを企画したり、交流会に参加したりと自分のやり方で集客していきます。
リバティ・ベル株式会社では、事業を行うに当たり情報を発信していくためのオウンドメディアの制作についても承っております。
WEBサイト制作|リバティ・ベル株式会社オウンドメディアマーケティングについては、以下の記事で詳しく解説しています。
3章 職種別!起業のやり方のポイント
起業のやり方については、職種ごとにポイントがあります。
起業と言っても、多種多様だからです。
以下では、次の順番でポイントを説明していきます。
3-1 士業の起業のやり方のポイント
士業の起業(独立)については、何年か他の士業事務所で経験を積んでから行うことがおすすめです。
人脈も準備もない状態でいきなり独立しても簡単に依頼は来ませんし、実務上のノウハウがなければ依頼が来ても対応することが難しいためです。
弁護士の独立については、以下の記事で詳しく解説しています。
どうしても経験がない状態で独立しなければいけない場合には、依頼獲得の手段を確保しておいたり、相談できる先輩士業を探したりすることが重要です。
弁護士の即独については、以下の記事で詳しく解説しています。
3-2 コーチングの起業のやり方のポイント
コーチングの起業については、事業として成り立つ収益力とマーケティング能力の確保がポイントとなります。
コーチングについては、ターゲットの設定と商品の価格設定を誤ると事業としての収益力を確保することが難しいことがあります。
安売りするのではなく、信頼される価値あるサービスを提供していくことが大切です。
また、コーチングの認知度は日本ではそこまで高くなく、資格をとっただけで依頼が来るという状況でもありません。
そのため、提供するサービスの魅力を訴求していくマーケティング能力が必要となります。
3-3 飲食店の起業のやり方のポイント
飲食店の起業については、コンセンプト設計、料理メニューの開発、仕入れコストのカット、集客戦略の策定、資格の取得がポイントとなります。
コンセプト設計は、どこで誰に何をいつどこでどのように提供するかの具体的なイメージを確立することです。メニューや内装、立地等を決めるうえでの根幹となっていきます。
料理メニューの開発は、魅力的なメニューの開発を行うことです。魅力的な商品がなければ顧客は集まりません。売りとなる商品を作っていきます。
基本的にメニューの数が多い方が顧客の反応は良くなりますが、コンセプト次第では特定のメニューに限定することで話題性や専門性を獲得するという方法もあります。
仕入れコストは、利益率に直結しますので、企業努力でカットできる部分はカットしましょう。
集客戦略の策定も、生き残りの鍵です。SNSやブログの活用やグルメサイトへの登録なども積極的に活用していきましょう。
飲食店の開業には、食品衛生責任者を定めなければならず、客席数が30人以上の場合には防火管理者の選任も必要となります。
3-4 ネットビジネスの起業のやり方のポイント
ネットビジネスについては、様々な種類があるので一概には言えませんが、成果を焦らずに継続することがポイントです。
副業として開始して売り上げが伸びてきたら、徐々に本業としていくという方もいます。
ネットビジネスを行うためには、WEBマーケティングについての知識も大切となります。
オウンドメディアやYoutube、SNSなど、ビジネスにあったマーケティング戦略を考えましょう。
3-5 アプリの起業のやり方のポイント
アプリの起業のやり方のポイントは、ユーザーニーズを掴み、使いやすさに配慮したアプリを提供するとともに、収益が上がる仕組みを構築することです。
ユーザーニーズを掴んだアプリを提供することで、多くのユーザーにダウンロードしてもらうことができます。
また、使いやすいアプリを提供することで、ユーザーに継続的に利用してもらうことでき、レビューの評価もよくなります。
加えて、事業として行う以上、収益方法を決めておく必要があります。例えば、無料で提供して広告等を掲載するのか、アプリ自体は無料でアプリ内で有料課金をする仕組みとするのか、アプリ自体を有料で提供するのか等を考えます。
3-6 人材派遣の起業のやり方のポイント
人材派遣の起業をするには、開業許可を得るための要件を満たすことが大きなポイントとなります。
例えば、基準資産額(2000万円以上)、おおよそ20㎡以上の事務所、派遣元責任者の資格、派遣労働者の教育・訓練制度などの条件があります。
人材派遣業の要件を満たすことが困難な場合には、より要件が緩和されている人材紹介業に切り替える等の方法もあります。
3-7 スタートアップの起業のやり方のポイント
スタートアップの起業のポイントは、革新的なビジネスモデルの策定とこれを実現するための資金の調達、人材の確保です。
スタートアップとは、新しいビジネスモデルに挑戦し、短期間で急成長することです。これまでにないビジネスモデルにより短い期間で数千億円規模の価値を創出するような会社です。
スタートアップの成功の鍵となるのは資金調達です。投資家に対して、魅力的で説得力のあるビジネスプランを提示していくことになります。
更に、短期間で成果を出すためには、事業をリードしていく人材やクリエーターやエンジニアなどの専門家が必要となります。イノベーションを起こせるだけの高い能力を備えた人材が必要となるのです。
3-8 エンジニアの起業のやり方のポイント
エンジニアが起業する際のポイントは、ITスキルだけではなく、マーケティング等の事業を行う上での必要な知識を身に着けておくことです。
エンジニアとして起業した後、当初は、ココナラやクラウドワークスなどをとおして仕事を受注する方もいるでしょう。
しかし、どうしても受注単価が安くなってしまいがちで、事業を継続するうえで十分な収益を上げるためには、自身で集客する手段も確保しておく必要があります。
そのため、エンジニアの方であっても起業するということであれば、マーケティングに必要な知識を身に着けたり、必要な能力を持った人材を採用したりする必要があります。
3-9 塾の起業のやり方のポイント
塾の起業のやり方のポイントは、集客と他塾との差別化です。
競合が多い一方で、少子化により集客も厳しくなってきています。
新規に参入するのであれば、入学実績等以外に他の塾にはない魅力を打ち出していく必要があります。
そして、チラシの配布、折り込み広告、オウンドメディア(ブログ)、Youtube、SNS等を用いて、積極的に情報を発信していきましょう。
4章 起業にいくらかかる?必要な資金
起業をするには、資金が必要となります。
開業手続きがありますし、事業を行うにあたっては必要な設備や日々必要な経費もあるためです。
とはいっても、実際にどの程度の費用が必要になってくるのかイメージしにくいですよね。
以下では、なるべくイメージしやすいように起業にかかる費用を以下の順番で説明していきます。
4-1 開業手続に最低限必要な資金|個人事業主は0円、法人は10万円又は24万円
起業の費用としては、起業するだけであれば、個人事業主であれば0円~、株式会社であれば24万円程度~(合同会社であれば10万円~)可能です。
具体的には以下のとおりです。
登録免許税とは、登記手続きのために国に納める税金のことをいいます。
定款認証手数料とは、公証人にその定款が正当な手続きにより作成されたことを証明してもらうために必要な費用です。
定款の印紙代とは、定款が印紙税法上の課税文書に該当することが必要となる収入印紙代です。
定款謄本手数料とは、紙の定款の謄本を交付してもらう手数料で1枚250円がかかります。定款の認証をしてもらう前提として、定款の謄本が必要となります。
しかし、これは本当に起業をするだけの費用であり、実際に事業を開始するためには別途数十万円~数百万円程度のコストがかかります。
4-2 事業を開始するに当たり必要な初期費用
事業を開始するに当たり必要な初期費用としては、2~3人で事務所を借りて起業する場合を想定すると、以下のような費用がかかります。
事務所を借りる際には、敷金や礼金、仲介手数料、火災保険などが必要です。月額20万円程度の事務所を借りる場合には、161万~182万円程度かかります。
事務所の設備工事の際には、電話やLAN電源工事として20万円程度、面談室などを工事費用として20万円程度(個室となるように欄間クローズとするか等により金額が上下します)、防災設備工事(B工事)費用として20万円~30万円程度、カーペットを張り替える場合には範囲に応じて10万円~30万円程度はかかります。
オフィス用品費を揃える際には、事務机(1個2~3万円)、椅子(1個6000円~1万円)、パーテーション(1個1万5000円)、会議室用の机(1個2万5000円~5万円)、キャビネット(1個2万円~3万5000円)、ビジネスフォン(1個1万円、別途主装置や基盤ユニットなどに5万円程度)が必要となります。
WEBサイト(ホームページ)の制作費用は、30万円~80万円程度です。オリジナルのデザインとするか、どのような機能を付加するか等により金額が変わってきます。
事業を行うに当たり様々な取引を行うことも出てきますので、代表者印・銀行印・角印を作っておくといいでしょう。3点セット言われることもあります。
事業を開始するに当たり何かと配ることが多いので名刺も作っておきましょう。100枚500円程度で作ることができます。
初期費用を抑えたい場合には、開業当初は、自宅やレンタルオフィスで開業するといいでしょう。「事務所を借りる際の敷金や保証金・礼金」、「事務所の設備工事費」、「オフィス用品費」を節約できます。
4-3 事業を開始するに当たり必要なランニングコスト
事業を開始した後に必要となってくるランニングコストとしては、事務所を借りて従業員を1名雇用した場合を想定すると、以下のような費用がかかります。
事務所を借りて起業する場合には、賃料・共益費・消費税として、月額15万円~30万円程度は必要となるでしょう。費用を抑えたい場合には、最初は、自宅やレンタルオフィスでの開業とするといいでしょう。
また、従業員を雇用する場合には、そのお給料と社会保険料等も毎月かかってきます。求める能力やスキルによっては、十分な資金を要しておかなければ優秀な人材を採用することは難しくなってきます。
コピー機(複合機)をリースで用意する場合には、毎月1万円~1万5000円程度のコストがかかります。費用を抑えたい場合には、5~10万円でレーザープリンターを購入する方法もあります。
電話代やモバイルFAX費用、郵便代、インターネット代で、月額1万円~3万円程度が必要となります。
事務所を借りて事業を行うにあたっては、冷蔵庫や電気、エアコン、コピー機(複合機)、PCなどを使用しますので、月1万円~1万5000円程度の電気代等の光熱費がかかります
リスティング広告やポータルサイトへの登録等の方法により集客を行う際には、広告費として月額0円~30万円程度の費用がかかります。
税理士や社労士、弁護士への相談料や依頼料、顧問料等を月額2万円~8万円程度は確保しておくといいでしょう。
その他、文房具や印刷用紙、書籍代、来客用のお茶代などが発生します。
5章 起業の9割が失敗?失敗しない起業のやり方は?
起業の9割が失敗などと言われることもありますが、実際には、日本の起業後の企業の生存率は5年目で80.7%程度です。
ただし、生存していたとしても、必ずしも成功している企業ばかりではないでしょうから、起業で成功することは簡単であると勘違いしないようにしましょう。
令和4年度中小企業実態調査委託費中小企業の新たな担い手の創出及び成長に向けたマネジメントと企業行動に関する調査研究報告書172頁.pdf (meti.go.jp)
失敗しない起業のやり方には、以下のような方法があります。
5-1 やり方1:マーケティング計画を立てる
失敗しない起業のやり方の1つ目は、マーケティング計画を立てることです。
起業で失敗してしまう原因の1つに、起業しても顧客がまったく来ないということがあります。
例えば、ランディングページを作成してリスティング広告の運用により集客する場合には、どのくらいの費用をかけて、どの程度の問い合わせを獲得するかなどを計画します。
費用をかけずに自身でオウンドメディアを運営する場合には、どの程度のペースでコンテンツを作成して、どのくらいの期間でどの程度のPV数やCV数とすることを目指すのかなどを計画します。
そのため、起業するにあたっては、マーケティングの方法や集客の見通し、推移についても、綿密な計画を立てておくといいでしょう。
5-2 やり方2:ターゲットと価格を正しく設定する
失敗しない起業のやり方の2つ目は、ターゲットと価格を正しく設定することです。
ターゲットを正しく設定しないと、商品やサービスは思うようには売れません。
また、販売する商品やサービスに見合った適正な金額で販売しなければ、やはり中々売れません。一方で、安売りしてしまうと事業の継続が難しくなってしまいます。
そのため、ターゲットと価格を正しく設定することが失敗しない秘訣です。
5-3 やり方3:業界分析を徹底的に行う
失敗しない起業のやり方の3つ目は、業界分析を徹底的に行うことです。
競合の分析をすることで、事業を成功させるために必要な様々なことが見えてきます。
既に似たビジネスで成功しているような企業であれば、ターゲットの設定、価格設定、商品内容、集客方法などについて、学ぶことが多いはずです。
更には、勝ち残るために競合と比較して、どのような点で自社が優位に立つことができるのかなどの強みを考えることもできます。
そのため、業界分析を徹底的に行うことがビジネスの成功に役立つのです。
5-4 やり方4:ランニングコストを抑える
失敗しない起業のやり方の4つ目は、ランニングコストを抑えることです。
売り上げに比して、ランニングコストが占める割合が大きすぎると、仮に商品やサービスが売れたとしても、経営が苦しくなりがちです。
例えば、新規の案件を獲得するために何十万円もリスティング広告に投資しているような場合、複数のポータルサイトに登録しまくっている場合などです。
ランニングコストが高いと、たくさん事件をこなしても手元に残る金額は少なく、苦しい状況になってしまいます。
5-5 やり方5:家族や周りの人間の理解・協力を得る
失敗しない起業のやり方の5つ目は、家族や周りの人間の理解・協力を得ることです。
新しく起業すると生活にも大きな影響が出ますし、ときには家族に苦しい思いをさせてしまうこともあるでしょう。
また、不安定な見通しや売り上げに、落ち込んだり、悩んだりすることもあるはずです。
そのようなときに家族や周りの人の理解があると、サポートしてもらうことができます。
起業した後の道のりは長いので、失敗しないためには周りのサポートも大切なのです。
5-6 やり方6:時間と労力を惜しまない
失敗しない起業のやり方の6つ目は、時間と労力を惜しまないことです。
起業したばかりの頃は、売り上げが安定してくるまで、やるべきことが様々あります。
寝食を忘れて仕事を楽しみながらすることができるような人であれば、そのような時期も楽しむこともできるでしょう。
一方で、時間と労力をかけずに簡単に稼ぎたいというような発想で起業しようとしているのであれば、起業はそれほど甘いものではないでしょう。
そのため、起業で失敗しないためには時間と労力を惜しまないことが大切なのです。
6章 起業のやり方についてよくある疑問4つ?
起業のやり方についてよくあり疑問としては、以下の4つがあります。
それでは、これらの疑問について解消していきます。
6-1 疑問1:1人で起業するやり方は?
1人で起業するには、個人事業主と法人いずれのやり方も可能です。
事業規模が大きくないうちは個人事業主として行い、事業規模が大きくなってきたら法人化すというのがおすすめです。
法人化すると信用や税金面でのメリットがあることもありますが、維持費や決算手続などのコストがかかってしまうためです。
6-2 疑問2:2人~4人で起業するやり方は?
2~4人で起業するには、合同会社又は株式会社を設立するやり方がおすすめです。
複数人で起業する場合には、各人の役割をしっかりと決めておくことが大切です。
共同経営は事業が大きくなるにつれてトラブルが生じてしまうことも珍しくありません。
事業を始める前に「共同経営契約書」を作成しておきましょう。
6-3 疑問3:学生(高校生・大学生)で起業するやり方は?
学生で起業するやり方も、通常の方法と違いはありません。
個人事業主として起業するか、法人を設立して起業するかということになります。
学生の本分である学業を疎かにしないためにも、まずはスモールスタートとして個人事業主から始めた方が良いでしょう。
見通しが甘かったり、モチベーションが弱く直ぐに挫折してしまったりすることが、よくある失敗の原因となっています。
計画を十分に立てたうえで、継続的な意思をもって取り組んでいきましょう。
6-4 疑問4:起業のやり方を学ぶ方法は?
起業のやり方を学ぶには、まずは本を読んでみるのがおすすめです。
「起業の科学スタートアップサイエンス」という本がおすすめです。
「スタートアップが必ず直面する課題とその解決策を、時系列に整理。失敗を潰せる『科学的な起業』の教科書。あなたの失敗は99%潰せる!」とされています。
[著者:田所 雅之 、出版:日経BP社、発売日2017/11/2]
また、「創業手帳」についてもおすすめです
「創業期の資金調達から経営戦略まで起業家の必須知識が完全無料で学べる」とされています。
創業手帳株式会社から発行されており、無料で、起業後に届くことが多いですが、送付依頼をしてもらうことができます。
以下のリンクから創業手帳の送付の申し込みをすることができます。
創業手帳申し込み(無料) | 起業・創業・資金調達の創業手帳 (sogyotecho.jp)
7章 起業時のホームページ制作はリバティ・ベル株式会社にお任せ
リバティ・ベル株式会社は、起業時の公式ホームページやオウンドメディア、LPページ(ランディングページ)の製作に力を入れています。
リバティ・ベル株式会社では、ホームページの運営について圧倒的な経験とノウハウを確立しています。
知識がない方でも更新作業やSEO対策がしやすいように、利便性の向上に関しては特に注意を払い、使いやすさを追求するように心がけています。
お客様ごとに丁寧にヒアリングをさせていただき、お客様にあったWEBサイトやWEBページの作成をご提案させていただきます。
是非、事業を行う上で財産となるようなWEBサイトの制作に携わらせていただければ幸いです。
まずはオンライン(ZOOM)にて簡単に皆様のご要望をお伺いさせていただき、適切なサービスをご提案させていただきます。
お気軽にお問合せください。
料金表については、以下のページから確認いただくことができます。
料金表|リバティ・ベル株式会社8章 まとめ
以上のとおり、今回は、起業方法がわからない方向けに起業の手順を4ステップで簡単に解説させていただきました。
この記事の要点を簡単に整理すると以下のとおりです。
この記事が起業のやり方がわからずに悩んでいる方の助けになれば幸いです。
以下の記事も参考になるはずですので読んでみてください。